2012年1月25日水曜日

がん治療薬の「後発薬」に特化

「後発薬」というのは、同じ効果効能を持った安い薬のこと。 先発企業の特許が切れるために、他社が安く同じ成分を作れることから安くなる。 「ジェネリック薬」とも呼ばれる。

がん治療は総力戦。無駄なお金を使わず、同じ治療ならなるべく安く済ませることが、その後の先進医療=高額医療の可否に繋がる可能性もある。

「後発薬」を積極的に利用すること、少しでも安く治療することを、がん患者だけでなく、医師も意識して欲しいものだ。

後発薬抗がん剤、ヤクルトが強化
 ヤクルト本社は後発薬事業を強化する。2014年3月期までに医薬情報担当者(MR)を現在より約2割多い220人体制にするなどで営業体制を強化。後 発薬での抗がん剤の取り扱いも増やし、20年3月期には後発薬の売上高を200億円と、12年3月期見込みの約5倍に引き上げる。
 同社は新薬の開発・販売ではがん治療薬に特化しているが、後発薬でも同分野に力を入れている。現在は膵臓(すいぞう)がん治療薬や、主力の大腸がん治療 薬と併用する抗がん剤の助剤など後発薬3種類を販売している。今後は白血病など血液がんの治療薬や、経口剤も取り扱う。将来的には副作用が少ないとされる バイオ医薬品の後発薬にも品ぞろえを広げる。
 ヤクルト本社は12年3月期に後発薬の売上高が40億~50億円になるもよう。抗がん剤の分野では医療機関の評価も高く、MRの増員などを通じて新薬の営業で築いた販路を生かしながら後発薬も拡販する。
 国内の後発薬市場は10年度で約8500億円。市場規模は06年度比で約2倍に拡大したが、イスラエルの後発薬世界最大手が国内企業を買収し、競争も激化している。

2011年1月25日 日本経済新聞