2013年1月29日火曜日

胃がん患者が激減する理由

日本の胃がん患者が激減される可能性が出てきた。

多くの胃がんの原因だと判明しているピロリ菌の除菌治療やピロリ菌検査が 2013年には保険診療として認可される見込みが出てきたのだ。

がん患者のほとんどにピロリ菌が関与しており、胃潰瘍や、胃がんの危険性の最大の原因であることが解っていた。しかし、これまでは「予防的な治療は保険診療にならない」という原則から、保険診療の対象は非常に限定されたものだった。現在は、消化性潰瘍の治療歴のある患者、早期胃がんの内視鏡治療を受けた患者等にしか保険診療が認められていなかった。

しかし、ピロリ菌40代で約3割、60代で約7割の人が感染している胃がん要因であり、除菌治療が胃がん患者と胃がん死亡削減の決め手と、保険適用化の要望が高まっていたのだ。

保険適用化によってピロリ菌除菌が広まれば、消化性潰瘍の患者数も、胃がんの患者数も、確実に減少するだろう。日本で現在年間5万人が亡くなる胃がん患者の激減は歓迎すべき施策だ。

胃がんはピロリ菌が最大の要因のため除菌でリスクを最小化できるが、他方、日本人に胃がんの多い原因である「塩分過多の食生活」には留意が必要だ。規則正しく多様性のある食事を基本に、減塩を心がけることは、胃がんだけでなく生活習慣病全般の予防に寄与するからだ。