2012年4月12日木曜日

最新がん治療装置を大量導入

都立駒込病院、がん治療を拡充 最新の放射線設備を導入

最新鋭の放射線治療装置を新たに4台導入したのは、東京都立駒込病院(文京区)。最新の治療機器でがん患者の治療に寄与することが大きく期待される。

導入された最新治療機器は、脳腫瘍などの治療や肺がんにも適用が進んでいる「サイバーナイフ」や、「トモセラピー」「TM2000(ヴェロ)」と呼ばれる種類の放射線治療装置と、手術中に手術室で放射線治療できる設備一式。それぞれ専用の治療室が設置され、技師や専門家も増員される。

3種類の装置は人体の正常な細胞に照射する放射線を減らすことで副作用を最小化しつつ、、がん組織に集中して大量の放射線を当てることができる。がん患者の体内の様々な位置にあり複雑な形状をしているがん細胞に放射線を照射し、 がんの根治を目指す最新治療機器なのだ。さらに、がん再発防止のための術後照射や抗がん剤と組み合わせた治療などにも活用できる。

がん患者の手術時の負担が軽くなるだけでなく、追加治療や痛み止め、抗がん剤の量を減らせる。さらには、がん放射線治療につき物と認識されてきた副作用のリスクを大幅に減らせるうえ、医療費も軽減できることがメリット。

これだけの最新鋭の治療装置を3種類とも揃えた病院は全国でも稀で、東京都では、がんやエイズ診療の中核病院と位置付け、都民だけでなく全国から がん患者の受け入れる意向だ。

東京都は都立病院の再編と施設の老朽化に対応し、 2008年から民間資金を活用して駒込病院の大規模な改修工事を実施した。改装後は手術室が9室から15室に増え、内視鏡検査のための内視鏡室は7室から10室に増やされた。通院治療用の病床数も26床から50床に増床、病床数は801床、1日当たり1300人の外来患者が見込まれている。

がん治療は最新機器の病院で受けることが副作用は最小化、治療効果は最大化できる。