若年での発症は家族性以外はまれで、加齢とともに増加し50歳以上で発症する場合が多くなります。
欧米人での発症率が高く、食生活上の違いが背景にあるとされていますが、人種的には米国黒人男性で最も高い発症というデータがあります。続いて白人、アジア人となります。
しかし、近年日本でも食生活の欧米化に伴い急増しています。困ったことに他のがん同様に早期症状に目立ったものはありません。比較的早期で症状があったとしても、そのほとんどは併発する前立腺肥大症に伴う症状ということになります。
前立腺肥大症のテーマでも以前に触れましたが、主な症状は次の通りです。進行がんとなり転移する場合にはリンパ節と骨の症状が多くなります。
- 尿が出にくい
- 尿の回数が多い
- 排尿後にまだ膀胱に尿が残っている感じがする
- 夜間頻尿
- 排尿したいと思ったらトイレに行くまで我慢できない
- 下腹部不快感
診断には画像診断、直腸診によりがんが疑われる場合に前立腺生検が行われて最終的診断となります。その他採血でPSA、前立腺特異抗原と呼ばれる腫瘍マーカーが早期発見に役立ちます。
これは前立腺肥大症でも上昇することもありますが、4~10np/mlという数字ではグレーゾーンと呼ばれ、定期的な受診により経過観察が必要になります。
10np/ml以上ではその50~80%にがんが発見されています。早期発見のためにまずは健診を!