2011年12月14日水曜日

大腸がんを早期発見できる新型内視鏡

大腸がんの早期発見をサポートする下部消化管用拡大内視鏡
135倍まで病変を拡大観察可能、大腸がんの早期発見をサポート
下部消化管用拡大内視鏡 「EC-590ZP」大腸への挿入性向上、ひいては患者負担軽減が期待できる!
 富士フイルム株式会社(社長:古森 重隆)は、大腸の検査・治療に使用される下部消化管用拡大内視鏡の新ラインアップとして、挿入部が11.8mmの細径で倍率135倍まで病変を拡大観察可能な「EC-590ZP」を、12月15日より富士フイルムメディカル株式会社(社長:平井 治郎)を通じて発売いたします。「EC-590ZP」は、大腸への挿入性向上による大腸検査時の患者負担軽減を目指すとともに、独自の画像センサー・光学技術による高画質画像で病変の早期発見をサポートする新製品です。
 大腸は全長が長く、急峻な屈曲部を持つ臓器であることから、大腸内視鏡には、挿入性の良さや観察性能の高さに加え、患者の苦痛を抑える工夫が必要とされています。患者の苦痛を抑えるためには、スコープの細さ、軟らかさが求められている一方、医師の操作の力加減をスコープに伝えるために、ある程度の硬さも必要とされています。
 今回発売する「EC-590ZP」は、こうした医療現場のニーズに対応し、スコープ表面にコーティングする樹脂の量を、先端部分から手元側の操作部に向け連続して変化させる構造を採用。スコープの先端部分には柔軟性を持たせ、手元側の操作部に向かってスコープを硬くしています。これにより、患者の苦痛軽減に繋がるスコープ先端部分の軟らかさと、力加減を伝えるために必要なスコープの硬さという点で、適切なバランスを追求しています。大腸への挿入性のさらなる向上と、患者の苦痛軽減の両立を追求することで、効率的かつ安全な検査の実現を目指します。
 「EC-590ZP」は、挿入部に11.8mmの細径を採用しました。また、独自のスコープ設計技術を駆使し、光学ズーム機能により倍率135倍まで病変を拡大観察可能です。さらに、血管観察の阻害要因となる長波長光をカットする光学部材を搭載し、粘膜と微細血管の色のコントラストをより向上させました。分光画像処理機能「FICE(*3)」 と併用でき、病変の早期発見・診断をサポートします。この他、独自の画像センサー「スーパーCCDハニカム(TM)」を搭載し、高い解像度を実現。微細な血管走行等、微妙な色の違いの描写力向上が期待できます。
 富士フイルムは、これまで高画質で定評のある「EC-590WM3」をはじめとする下部消化管用スコープを発売し、ご好評をいただいております。また、鼻からの挿入に適したしなやかさを持つ「経鼻内視鏡」や、小腸の観察・処置を容易にした「ダブルバルーン内視鏡」など、独自の技術で挿入性向上、患者の苦痛軽減を目指しています。今後も、医療現場のニーズにこたえる内視鏡関連製品のラインアップを拡充し、医療の質や効率の向上、人々の健康増進に貢献していきます。
2011年12月14日 プレスリリース