がんのもとを食べて破壊 神戸大解明、治療法開発に
がんのもとになる異常な細胞を、周囲の正常な細胞が食べて破壊するメカニズムを神戸大大学院医学研究科の井垣達吏特命准教授(遺伝学)らのチームが解明した。がんの新たな治療法開発につながる可能性がある。
がんのほとんどは臓器の内部を覆う「上皮組織」の細胞で発生する。
チームがショウジョウバエの幼虫を使って実験した結果、上皮組織で一部の細胞ががんになりかけると、隣の正常な細胞で特定のタンパク質の働きが活発になり、ほかの細胞を食べやすいように形状を変化させていた。その後、異常細胞を生きたまま丸のみして破壊した。
2011年5月15日 共同通信