2011年8月8日月曜日

肝臓の解毒力強化して がんに効く食品

肝臓の解毒力
酵素活性化でがんを抑制

肝臓の解毒力強化の鍵を握る「発芽ブロッコリー」の研究は、1990年代の米国で始まった。当時の米国では、がんによる医療費の増大が深刻化しており、そうした社会背景の中で、ジョンズ・ホプキンス大学のポール・タラレー博士がブロッコリーの中にがん予防に寄与する成分「スルフォラファン」を発見した。

人体が食事や呼吸とともに取り込んでいる化学物質の中には、体内で発がん性物質に変化するものもある。そうした発がん性物質を含め、体内の有害物質を無毒化してくれるのが肝臓の「解毒酵素」だ。スルフォラファンはこの解毒酵素を活性化させるため、がん抑制につながる。

発芽ブロッコリーに含まれるスルフォラファンの含有量は、成熟ブロッコリーの約20倍に達することがタラレー博士の調べで明らかになっている。日本でも発芽ブロッコリーを活用してさまざまな肝障害を改善すべく研究が進んでいる。

2011年8月8日 産経新聞