2011年9月14日水曜日

血液がんの原因遺伝子を特定


東京大学研究チーム、がんの一種の遺伝子解析に成功

血液がんの原因となっていた遺伝子が解明された。

今後、治療薬や診断法が開発される見通しだ。血液のがんの一種「骨髄異形成症候群」である。骨髄に造血幹細胞の前腫瘍細胞である異型クローンが生じ、正常の造血が抑制されてしまう症状であり、2002年の統計では国内で3000人程度の発症者が存在する。

この病気は有機溶剤、化学物質、放射線、抗癌剤などによって遺伝子が変異し発症すると言われていたが、今回は世界で初めて原因遺伝子が特定された模様だ。

12日、血液のがんの一種「骨髄異形成症候群」の原因遺伝子を発見したと発表したのは小川誠司・東大特任准教授(がん分子遺伝学)らの研究グループ。発表は英科学誌ネイチャー電子版にて行われた。日本、ドイツ、台湾の24~88歳の患者29人を対象にし、共通して変異していた遺伝子を複数発見する事に成功した という。今後、同発見を基にして診断法や治療薬開発が行われる事が大いに期待されている。   

2011年9月13日 日刊テラフォー