2011年11月30日水曜日

乳がんの名医 2011

乳がん臨床医が選んだ名医10人

選ばれた理由が興味深い。「臨床経験が豊富」「幅広い知織が豊富」が最大の理由で論文や学会の地位ではないそうだ。

  • 中村 清吾 (昭和大学)
  • 渡辺 亨 (浜松オンコロジーセンター)
  • 戸井 雅和(京都大学)
  • 岩田 広治 (愛知腺がんセンター中央病院)
  • 大内 憲明 (東北大学)
  • 野口 眞三郎 (大阪大学)
  • 霞富 士雄 (順天堂大学)
  • 大野 真司 (九州がんセンター)
  • 岩瀬 弘敬 (熊本大学 )
  • 西村 令喜(熊本市民病院 )

    乳がん治療の名医 2011


    乳がん臨床医が選んだ名医10人

    選ばれた理由が興味深い。 「臨床経験が豊富」「幅広い知織が豊富」が最大の理由で論文や学会の地位ではないそうだ。
    • 中村 清吾 (昭和大学)
    • 渡辺 亨 (浜松オンコロジーセンター)
    • 戸井 雅和(京都大学)
    • 岩田 広治 (愛知腺がんセンター中央病院)
    • 大内 憲明 (東北大学)
    • 野口 眞三郎 (大阪大学)
    • 霞富 士雄 (順天堂大学)
    • 大野 真司 (九州がんセンター)
    • 岩瀬 弘敬 (熊本大学 )
    • 西村 令喜(熊本市民病院 )  

      飲んではいけない抗がん剤

      下記の抗がん剤に製造管理の不備が原因での自主回収などの騒ぎが起きている。

      「重篤な健康被害」の恐れは無いが、「一時的な若しくは医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性がある」。

      つまりは、飲んではいけない抗がん剤。

      • 抗がん剤のベルケイド
      • 再発卵巣がん向け抗がん剤のドキシル(ヤンセンファーマ)
      • 造血幹細胞移植前治療薬のブスルフェクス(協和発酵キリン)
      • 骨髄異形成症候群治療薬のビターザ(日本新薬)、 

      がん抑制分子の発見

      東大など、がん成長抑制分子発見-新たな治療薬に道

      東京大学の尾崎博教授や大阪バイオサイエンス研究所などの研究チームはマウスを使い、固形のがん組 織の成長を抑える新しい分子を発見した。炎症や免疫に関わる「肥満細胞」が生み出す物質プロスタグランジンD2(PGD2)が、がん組織に必要な血管の生 成や免疫細胞の異常などを抑えることを明らかにした。新しい抗がん剤の開発が期待できる。成果は米科学アカデミー紀要電子版に掲載された。
      がん組織は生体が持つ免疫機構の攻撃をかわすだけでなく、免疫機構を変化させ、自らの組織の成長に利用している。 
      がん組織内にある肥満細胞を調べると、PGD2を合成する酵素「H―PGDS」を多く持つことがわかった。そこで肥満細胞にのみH―PGDSを持たないマウスを作り、マウスに腫瘍を移植すると、体内で腫瘍が急速に成長した。

      2011年11月30日 日刊工業新聞

      がん治療ローンが無利子


      がん先進医療、鳥取県がローン制度 国内初 利子相当額、県が助成

      鳥取県は、県民が健康保険の対象とならない高額ながんの先進医療を受ける際に、利子相当額が助成されるローンを、指定する金融機関で組むことがで きる全国初の制度を創設した。指定機関として山陰合同銀行と鳥取銀行が12月1日に県と協定を締結。合銀は2日から、鳥銀は来年6月ごろから運用を開始 し、ローンの申し込みに応じる。
       がんの先進医療を受けるための借金に対する利子補給制度は、すでに数県で創設されているが、いずれも自県にある高度医療施設を利用する場合に限られている。これに対して鳥取県の制度は、厚生労働省が認めるがんの先進医療であれば国内どこの医療機関で受けても対象となる。
       事実上無利子となるこの制度による借り入れ額は上限300万円で、最大6%までの利子相当額を最大7年まで助成。専用のローン自体を指定金融機関が商品化するのも全国初で、すでに「鳥取県がん先進医療費ローン」を商品化した合銀は、金利を年5・8%と決めた。
        ローンを組むためには、まず病院に治療実施計画書を作成してもらい、「先進医療分」の医療費を算出。これを県が審査して同制度の対象と承認されれば、指定 金融機関に専用ローンの利用を申し込むことができる。金融機関側の審査を通ればローンが組まれ、利用者は1年間に支払った利子分の補給を翌年初めに申請す るシステムとなっている。
      2011.11.30 産経新聞

      2011年11月29日火曜日

      肉食のがんリスクは1.5倍


      肉食女子、がんリスク1.5倍 8万人を10年調査

      肉類を食べる量が多いと、結腸がんになるリスクが約1.5倍高いこ とが、国立がん研究センターの研究班の調査でわかった。大阪や岩手、茨城、秋田、新潟、長野、高知、長崎、沖縄など9府県の45~74歳の男女約8万人を 10年以上追跡した。欧米より肉を食べる量が少ない日本では、これまで結腸がんと肉食の因果関係が不明だった。
       研究班は、調査追跡期間中に結腸・直腸がんになった男性714人、女性431人について肉類を食べる量で5グループにわけ、がんの発生率を比べた。
       すると、男性は、ハムやソーセージも含めた肉類全体の摂取量が1日約130グラムのグループは、20グラムのグループの約1.4倍、結腸がんのリスクが高かった。女性は、牛肉や豚肉を1日約90グラム食べるグループは、約10グラムのグループの約1.5倍、結腸がんリスクが高かった。

      2011年11月29日 朝日新聞

      2011年11月28日月曜日

      肝臓がんの再発予防法

      多様な方法で抑制抗 ウイルス薬など有効

      肝細胞がんの再発予防  肝細胞がんは、早期に発見されれば、肝切除や経皮的ラジオ波凝固療法により完全に治療ができます。しかし、治療後の再発が多いことが最も大きな問題となっています。

      現在、確実に再発を抑える方法は、まだ確立されていません。しかし、再発を抑えるために、さまざまな方法が行われています。

      C型肝炎の場合は、インターフェロン治療に再発を抑える効果があることがわかっています。ウイルスが消失しない場合でも、ALT値が低下する場合や、AFPという腫瘍マーカーが低下する場合は、再発抑制効果が期待できます。

      B型肝炎の場合は、核酸アナログと呼ばれる抗ウイルス薬が有効です。この薬は、再発を抑える効果に加え、肝機能を良くする効果もあります。

      ウイルスに関連のないものとしては、ソラフェニブがあります。この薬は、現在進行肝細胞がんに対して使われている、分子標的薬と呼ばれる新しい抗がん剤です。再発予防にも有効と考えられ、現在臨床試験が行われています。

      また、非環式レチノイドというビタミンAの仲間の薬に再発抑制効果があることが報告され、これも臨床試験が行われています。

      その他、研究段階のものとして、がんワクチンがあります。これは、がん細胞に特異的なたんぱく質の一部を患者さんに接種し、がん細胞を攻撃するリンパ球を誘導する方法です。将来的には、がんワクチンが有効な肝細胞がん治療の一つとなることが期待されています。

      最近、肥満に伴ってインスリンが効きにくくなる(インスリン抵抗性)と、がんが再発しやすいことがわかってきました。このような場合には、食事、運動療法により体重を減らすことや、インスリン抵抗性を改善する薬剤を使用することにより、再発を抑える効果が期待できます。分枝鎖アミノ酸製剤にも、インスリン抵抗性を改善する効果があることが報告されています。

      慢性肝疾患がある場合は、鉄が過剰に肝臓に蓄積しており、瀉血(しゃけつ、血を抜くこと)や鉄制限食で肝臓から鉄を取り除くことにより、再発を抑えられる可能性があります。

      肝細胞がんの再発予防に対して、現在以上のようなことが行われています。肝細胞がんを治療した後には、再発を抑えるための治療をできる限り行うことが大切です。

      2011年11月28日 岐阜新聞

      肝臓がんの再発予防法


      多様な方法で抑制抗 ウイルス薬など有効

      肝細胞がんの再発予防  肝細胞がんは、早期に発見されれば、肝切除や経皮的ラジオ波凝固療法により完全に治療ができます。しかし、治療後の再発が多いことが最も大きな問題となっています。
       現在、確実に再発を抑える方法は、まだ確立されていません。しかし、再発を抑えるために、さまざまな方法が行われています。
       C型肝炎の場合は、インターフェロン治療に再発を抑える効果があることがわかっています。ウイルスが消失しない場合でも、ALT値が低下する場合や、AFPという腫瘍マーカーが低下する場合は、再発抑制効果が期待できます。
       B型肝炎の場合は、核酸アナログと呼ばれる抗ウイルス薬が有効です。この薬は、再発を抑える効果に加え、肝機能を良くする効果もあります。
       ウイルスに関連のないものとしては、ソラフェニブがあります。この薬は、現在進行肝細胞がんに対して使われている、分子標的薬と呼ばれる新しい抗がん剤です。再発予防にも有効と考えられ、現在臨床試験が行われています。
       また、非環式レチノイドというビタミンAの仲間の薬に再発抑制効果があることが報告され、これも臨床試験が行われています。
       その他、研究段階のものとして、がんワクチンがあります。これは、がん細胞に特異的なたんぱく質の一部を患者さんに接種し、がん細胞を攻撃するリンパ球を誘導する方法です。将来的には、がんワクチンが有効な肝細胞がん治療の一つとなることが期待されています。
       最近、肥満に伴ってインスリンが効きにくくなる(インスリン抵抗性)と、がんが再発しやすいことがわかってきました。このような場合には、食事、 運動療法により体重を減らすことや、インスリン抵抗性を改善する薬剤を使用することにより、再発を抑える効果が期待できます。分枝鎖アミノ酸製剤にも、イ ンスリン抵抗性を改善する効果があることが報告されています。
       慢性肝疾患がある場合は、鉄が過剰に肝臓に蓄積しており、瀉血(しゃけつ、血を抜くこと)や鉄制限食で肝臓から鉄を取り除くことにより、再発を抑えられる可能性があります。
       肝細胞がんの再発予防に対して、現在以上のようなことが行われています。肝細胞がんを治療した後には、再発を抑えるための治療をできる限り行うことが大切です。

      2011年11月28日 岐阜新聞

      「がんの匂い」に反応


      胸部X線検査より、喀痰検査より、診断感度が高い?

      肺がんを嗅ぎ分ける「がん探知犬」登場
      がん特有の匂い物質と呼気検査

       この8月、欧州呼吸器学会誌に、吐いた息から肺がんを嗅ぎ分ける「がん探知犬」の研究結果が報告された。

       それによると、肺がんに特有の匂いを嗅ぎ分けるように訓練された犬は、肺がん患者の呼気サンプル100例中71例を「陽性」とし、健康な人の呼気、COPD(慢性閉塞性肺疾患)患者の呼気400例に対しては93%に「陰性」の判断を下した。一般診療で胸部X線による肺がんの検出感度は80%、喀痰検査は40%前後であり、堂々、それ以上の結果が示されたというワケだ。

       臭覚に優れた犬が「がんの匂い」に反応することは以前から知られて いる。最初の報告は1989年に医学雑誌「Lancet」に掲載された論文。コリーとドーベルマンの混合種の雌犬が飼い主のホクロに異常な関心を示したた め、不審に思った飼い主が受診したところ、悪性黒色腫が発見された例が紹介されている。

       これが世界中で大反響を呼び、同様の報告が相次いだ。なかには通常の尿検査で「陰性」だった患者が探知犬の「陽性」判定を受けて、精査したところ腎がんが 発見されたという例もある。日本では2005年から続けられている千葉県南房総市の「セントシュガー がん探知犬育成センター」の研究が嚆矢。今年初め、 医学誌「Gut」に報告された九州大学医学部第二外科のグループとの共同実験では、ラブラドールレトリバーの「マリーン」(9歳、雌犬)が9割以上の確率 で大腸がん患者の呼気サンプルを嗅ぎ分けた。

       ただし、臭覚の個体差や特殊訓練に費やす時間とコストからして検診施設に「がん探 知犬」が配属される、なんてことはありえない。そのあたりは研究者も現実的で、実際は探知犬で存在が証明されたがん種特有の匂い物質「揮発性有機化合物」 の特定に力を入れている。これがかなえば、すでに一般的に使われている匂い感知器の「電子鼻」を医療用に改良し「匂いの“腫瘍マーカー”による究極の低侵 襲検査が実現する」(臨床医)だろう。

       日本人の嗜好からするとがん探知機能搭載の犬型ロボットを開発しそうだが、ともあれ、がん検診に「呼気検査」項目が追加される日は近いかもしれない。

      2011年11月28日 週刊ダイヤモンド

      2011年11月24日木曜日

      がん手術中のがん取り残しを発見

      2011年11月24日  NHK

      がん細胞を光らせる試薬開発

      CTなどでは判別が難しい大きさ数ミリのがんを光らせて、ごく短時間で検出できる試薬を、東京大学などの研究グループが開発しました。肉眼で確認できないがんを見つけ、取り残しを防ぐ技術につながると期待されています。
      東京大学の浦野泰照教授とアメリカ国立衛生研究所の小林久隆主任研究員らのグループは、がん細胞の表面に多く現れる「GGT」という酵素に注目し、この酵素に触れると化学変化を起こして緑色に光る試薬を開発しました。
      そして、ヒトの卵巣がんを移植したマウスの腹部に試薬を吹きつけたところ、1分ほどで、点在していた1ミリ以下のがんが光りだし、肉眼ではっきりと確認できたということです。今のところ、がん細胞を検出できる確率は卵巣がんで3分の2ほどですが、研究グループでは、さらに細胞の性質を調べて確実な検査法にしたいとしています。

      今回利用したGGT酵素は、肺がん肝臓がん、それに乳がんや脳腫瘍などにも現れるということで、実用化できれば、手術の際に肉眼で確認できないがんを見つけ、取り残しを防ぐ技術につながると期待されています。浦野教授は「手術中にスプレーして小さいがんをその場で見ることができれば、見落としの問題を克服できる。実用化に向け研究を進めたい」と話しています。

      2011年11月22日火曜日

      副作用が無く、効果大の抗がん剤新薬

      副作用ほとんどない抗がん薬、浜松医科大が開発
      浜松医科大(浜松市)は22日、副作用を軽減させる抗がん剤開発を進め、動物実験で効果が得られたと発表した。今後、臨床試験に入り、実用化を目指す。
       研究グループの杉原一広准教授によると、悪性腫瘍(がん)は1~2ミリ以上になると、栄養を取り込むため「新生血管」を生じさせる性質がある。グ ループは、アミノ酸がつながってできる「ペプチド」の一種が、新生血管に集まりやすい特性を発見。新生血管だけに薬が運ばれるよう、ペプチドと組み合わせ た抗がん剤を開発した。
       同大が、米サンフォードバーナム医学研究所と行った共同研究で、この抗がん剤をがん細胞を持つマウスに投与したところ、従来の約40分の1の量 で、19日目にがん細胞がほぼなくなり、副作用は全く認められなかったという。成果は、米科学アカデミー紀要(電子版)に発表される。
      2011年11月22日 読売新聞

      抗がん剤に副作用が無い!?

      副作用ほとんどない抗がん薬、浜松医科大が開発

      浜松医科大(浜松市)は22日、副作用を軽減させる抗がん剤開発を進め、動物実験で効果が得られたと発表した。今後、臨床試験に入り、実用化を目指す。
       研究グループの杉原一広准教授によると、悪性腫瘍(がん)は1~2ミリ以上になると、栄養を取り込むため「新生血管」を生じさせる性質がある。グ ループは、アミノ酸がつながってできる「ペプチド」の一種が、新生血管に集まりやすい特性を発見。新生血管だけに薬が運ばれるよう、ペプチドと組み合わせ た抗がん剤を開発した。
       同大が、米サンフォードバーナム医学研究所と行った共同研究で、この抗がん剤をがん細胞を持つマウスに投与したところ、従来の約40分の1の量 で、19日目にがん細胞がほぼなくなり、副作用は全く認められなかったという。成果は、米科学アカデミー紀要(電子版)に発表される。

      2011年11月22日 読売新聞

      2011年11月15日火曜日

      新素材には発がん性が指摘

      構造により発がん性に大きな差

      さまざまな分野での活用が期待されている炭素で出来た新しい素材「カーボンナノチューブ」は、一方で発がん性が指摘されていますが、構造によってがんの起きやすさに大きな差があることが、名古屋大学などのグループが行った実験で分かりました。

      実験を行ったのは、名古屋大学の豊國伸哉教授らのグループです。カーボンナノチューブは高い強度があり、電気をよく通すことから、携帯電話の電池などに使われ、今後、さらに広い分野での活用が期待されていますが、微粒子の状態で大量に体に取り込まれると、がんの一種「中皮腫」を引き起こすおそれがあると指摘されています。

      グループでは、太さや硬さを変えた3種類のカーボンナノチューブを水に混ぜてネズミの腹部に大量に注射しました。その結果、太さが直径50ナノメートルで硬く曲がりにくいカーボンナノチューブは、細胞に刺さり、すべてのネズミが中皮腫を発症したのに対し、直径が15ナノメートルと極めて細く曲がりやすいものでは、発症したネズミはいませんでした。

      また、硬くて曲がりにくくても、直径を150ナノメートルと太くしたものでは、発症率は17%にとどまりました。豊國教授はヒトへの影響はさらに研究が必要だとしていますが、「太さや硬さといった構造で発がん性の度合いが異なることが分かったので、研究を進めれば、より安全なカーボンナノチューブの開発に役立つ」と話しています。

      2011年11月15日 NHK

      発がん性が指摘される新素材


      構造により発がん性に大きな差

      さまざまな分野での活用が期待されている炭素で出来た新しい素材「カーボンナノチューブ」は、一方で発がん性が指摘されていますが、構造によってがんの起きやすさに大きな差があることが、名古屋大学などのグループが行った実験で分かりました。
      実験を行ったのは、名古屋大学の豊國伸哉教授らのグループです。カーボンナノチューブは高い強度があり、電気をよく通すことから、携帯電話の電池などに使われ、今後、さらに広い分野での活用が期待されていますが、微粒子の状態で大量に体に取り込まれると、がんの一種「中皮腫」を引き起こすおそれがあると指摘されています。

      グループでは、太さや硬さを変えた3種類のカーボンナノチューブを水に混ぜてネズミの腹部に大量に注射しました。その結果、太さが直径50ナノメートルで 硬く曲がりにくいカーボンナノチューブは、細胞に刺さり、すべてのネズミが中皮腫を発症したのに対し、直径が15ナノメートルと極めて細く曲がりやすいも のでは、発症したネズミはいませんでした。
      また、硬くて曲がりにくくても、直径を150ナノメートルと太くしたものでは、発症率は17%にとどまりました。豊國教授はヒトへの影響はさらに研究が必要だとしていますが、「太さや硬さといった構造で発がん性の度合いが異なることが分かったので、研究を進めれば、より安全なカーボンナノチューブの開発に役立つ」と話しています。
      2011年11月15日 NHK

      2011年11月14日月曜日

      睡眠時間が長いと がんリスク低下

      7時間以上の睡眠で卵巣がんリスク低下- 国立がん研究センター
      国立がん研究センターはこのほど、「7時間以上の睡眠は、卵巣がんのリスクを下げる可能性がある」との研究結果をまとめた。
       国内に住む40-69歳の女性約4万5700人を対象に、1990-94年から2008年まで追跡調査した多目的コホート研究のデータを分析。出産回数やBMI、喫煙や運動習慣などと、卵巣がんの発症リスクとの関連を調べた。平均約16年間の期間中、86人が上皮性卵巣がんを発症した。
       分析結果によると、日常の睡眠時間が7時間以上のグループは、6時間未満のグループに比べ、卵巣がんの発症リスクが0.4倍と低かった。また、多くの先行研究で知られている出産歴との関連では、出産回数が1回増えるごとに、リスクは0.75倍に減少する傾向が見られたという。
       同センターの研究班は、「睡眠時間との関連はこれまで報告されておらず、今後の検証が必要」とした上で、「普段の睡眠時間が長いことが、卵巣がんのリスクを下げる可能性がある要因として示された」と指摘している。

      卵巣がんリスクを0.4倍に低下する習慣

      7時間以上の睡眠で卵巣がんリスク低下- 国立がん研究センター

      国立がん研究センターはこのほど、「7時間以上の睡眠は、卵巣がんのリスクを下げる可能性がある」との研究結果をまとめた。

       国内に住む40-69歳の女性約4万5700人を対象に、1990-94年から2008年まで追跡調査した多目的コホート研究のデータを分析。出産回数 やBMI、喫煙や運動習慣などと、卵巣がんの発症リスクとの関連を調べた。平均約16年間の期間中、86人が上皮性卵巣がんを発症した。

        分析結果によると、日常の睡眠時間が7時間以上のグループは、6時間未満のグループに比べ、卵巣がんの発症リスクが0.4倍と低かった。また、多くの先行 研究で知られている出産歴との関連では、出産回数が1回増えるごとに、リスクは0.75倍に減少する傾向が見られたという。

       同センターの研究班は、「睡眠時間との関連はこれまで報告されておらず、今後の検証が必要」とした上で、「普段の睡眠時間が長いことが、卵巣がんのリスクを下げる可能性がある要因として示された」と指摘している。

      2011年11月2日水曜日

      糖尿病を克服する新治療法開発

      糖尿病克服に道、ソウル大研究陣が新治療法
      ソウル大朴聖会教授の研究チーム
      急速な高齢化に伴い韓国でも糖尿病患者の数が増え、現在は300万人を上回っている。患者数増加の勢いは「糖尿津波」と呼ばれるほどで、成人10人のうち1人が糖尿病を患っている計算になる。

       血糖を調節するのは膵臓(すいぞう)から分泌されるインシュリンだが、糖尿病患者にはこの膵臓の機能が失われたケースが多い。その場合、生涯にわたり高価なインシュリン注射を投与し続けるか、人間と同じインシュリンを分泌するブタの膵臓細胞を体内に移植するしか方法はない。しかし、ブタの膵臓細胞移植では体内で起こる拒否反応への対策がまだ十分ではなく、世界の医学界で大きな課題とされてきた。ところが今回、この大きな壁を韓国の研究陣が克服した。

       ソウル大学医学部病理学教室の朴聖会(パク・ソンフェ)教授が率いる研究チームは先月31日「糖尿病にかかったサルにブタのランゲルハンス島(膵臓の中にあってインシュリンを分泌する細胞)を移植し、新しく開発した免疫調節抗体(MD-3)を並行して投与したところ、拒否反応を起こすことなくサルの血糖値が自然に調整され、6カ月以上にわたり健康な状態で生存し続けている」と発表した。

       通常は臓器移植から3カ月過ぎて初めて、移植が成功したかどうか判断できる。研究チームは膵臓移植から4カ月後に免疫抑制剤などあらゆる薬剤の投与を中断したが、サルの血糖は移植前の高い状態(400‐500ミリグラム/デシリットル)から低下し、正常値(80‐90)のレベルを維持しているという。一般的に臓器移植を受けた患者は生涯にわたり免疫抑制剤の投与を受け続けなければならないが、今回の研究が実用化されれば、その必要はなくなる。研究チームによると、動物と霊長類間の移植は異種間の障壁が非常に大きいが、免疫抑制剤の投与中断後も拒否反応が見られないケースは、今回の研究が世界で初めてだという。この研究結果は先週、米国マイアミ州で開催された「2011年世界異種移植学会」で発表され「画期的な研究成果」として大きな注目を集めた。

       これまで臓器移植患者は、免疫抑制剤の服用によって外部からのウイルスの侵入や細菌に対する抵抗力が急激に弱まり、肺炎などの感染病にかかりやすいという問題を抱えていた。しかし今回、大きな壁とされてきた「異種間免疫拒否反応」を克服することで、肝臓、腎臓、骨髄など人間同士の移植可能な範囲が拡大する可能性があるとして注目されている。

      2011年11月2日 朝鮮日報

      抗がん剤による味覚障害

      薬が招く味覚障害
      抗がん剤では高頻度
      超高齢化で増加傾向
      「味が分からない」「口の中が苦い」などの症状が現れる味覚障害。その原因の一つに薬の副作用がある。中でも抗がん剤は高い頻度で異常を引き起こすとされるが、ほかにも多種多様な薬剤が引き金になり得る。年を取ると老化で味覚が鈍くなるのに加え、生活習慣病などで薬の服用も増える。超高齢化が進む日本で、薬剤性の味覚障害は増加傾向にあるという。
      ▽80%近い薬も
      「吐き気や骨髄抑制といった抗がん剤によるほかの副作用に比べると、味覚の変化は不明な点が多く、十分な対処がされていない」。四国がんセンター 薬剤科の田頭尚士さんはこう指摘する。
      発生状況を明らかにし、患者への的確な情報提供につなげようと、田頭さんらは昨年6~7月、外来でがん化学療法を受けた患者381人を対象に、抗がん剤投与後の味覚の変化についてアンケートを実施した。
      その結果、「味覚変化があった」と答えた人は全体の47%。薬剤ごとの発生頻度を調べると、最も高かったのは「エピルビシン」で78・9%。次いで「シクロホスファミド」75・0%、「ドセタキセル」73・2%。また、乳がん治療で用いられるエピルビシンとシクロホスファミドの併用では実に84・6%が味覚の変化を訴えた。 田頭さんは「極めて多くの患者さんが味覚の異常を感じていることが分かった」と話す。
      ▽240種類
      そもそも味覚障害とはどういうものか。
      日本大医学部 の池田稔教授(耳鼻咽喉科)によると、症状で最も多いのは味が分からなくなる味覚低下。次が、何も食べていないのに口の中が苦くなる自発性異常味覚。頻度は低いが、本来の味と違う感じ方をする錯味症や、何を食べてもまずく感じる悪味症もある。
      舌の表面や、軟口蓋と呼ばれる口の奥の部分には、味細胞が集まってできた「味蕾」という組織がある。この味蕾が味を受け止め、味覚神経を通じて情報を脳に伝える。こうした一連の経路のどこかに異常が生じると、味覚がおかしくなる。
      原因はいろいろだが、同大が以前、味覚外来の受診者2278人を調べた結果によると、最も多かったのが薬剤性で、全体の約22%を占めた。
      抗がん剤だけでなく、味覚障害を引き起こす可能性がある薬剤は多い。分かっているだけで約240種あり、降圧剤や利尿剤、抗生物質、高脂血症薬、抗不安薬など薬効もさまざまだ。
      ▽亜鉛と結合
      「体内で亜鉛が不足すると味細胞のターンオーバー(生まれ変わり)が遅くなり、強いダメージを受けることが動物実験などで判明している。薬には、亜鉛と結合して体外に排出する作用を持つものがあり、味覚障害を引き起こすと考えられている」と池田さん。
      ただ、薬剤性のすべてが亜鉛との関連で説明できるわけではない。薬剤による味細胞の直接的破壊や神経伝達の阻害、特定遺伝子の働きの抑制などが原因となっているケースもあるらしい。
      味覚障害は食欲不振を招き、栄養状態を悪化させる。QOL(生活の質)を低下させるだけでなく、治療の妨げになることもある。薬剤性が疑われたら、原因とみられる薬の減量や中止、ほかの薬への変更を行い、亜鉛製剤などを内服するが、抗がん剤のように簡単に減量や中止をできない薬もある。前向きに治療を受けるために、少しでもおいしく食べられるような献立や調理の工夫も必要だ。
      2011年11月1日 共同通信