2011年7月4日月曜日

末期すい臓がん の新薬承認

中外製薬、抗悪性腫瘍剤「タルセバ」について「治癒切除不能な膵癌」に対する効能・効果および用法・用量の追加に関する承認を取得

抗悪性腫瘍剤「タルセバ(R)」
「治癒切除不能な膵癌」に対する効能・効果、用法・用量の追加承認取得および適正使用の推進について

中外製薬株式会社[本社:東京都中央区/社長:永山 治](以下、中外製薬)は、「切除不能な再発・進行性で、がん化学療法施行後に増悪した非小細胞肺癌」を効能・効果として販売を行っている抗悪性腫瘍剤エルロチニブ塩酸塩(販売名『タルセバ(R)錠25mg、同100mg』、以下、「タルセバ(R)」)について、2011年7月1日に厚生労働省より「治癒切除不能な膵癌」に対する効能・効果および用法・用量の追加に関する承認を取得したことをお知らせいたします。

中外製薬は、国内第II相臨床試験および海外で行われた主要な第III相臨床試験(PA.3試験)の成績を基に、「治癒切除不能な膵癌」に対する承認申請を2009年9月に行いました。PA.3試験では、「タルセバ(R)」を標準的な化学療法であるゲムシタビンと併用することで、主要評価項目の全生存期間ならびに副次的評価項目の無増悪生存期間が統計学的に有意に延長することが示されました。このPA.3試験の成績により米国では2005年11月、欧州でも2007年1月に膵がんを効能・効果として承認されています。

膵がんに対する「タルセバ(R)」とゲムシタビンの併用療法は、国内外の臨床試験において有効性が確認されていますが、重大な副作用である間質性肺疾患 の発現率が非小細胞肺がんの治療に用いる場合より高いこと、国内での間質性肺疾患の発現率が海外に比べて高いこと、海外では間質性肺疾患による死亡例が認 められていることが報告されていることから、中外製薬は極めて慎重な安全対策を厳重に行い、患者さんの安全性が確保されるよう適正使用の推進を最優先に取 り組むこととしております。

中外製薬は、「タルセバ(R)」が治療選択肢の極めて限られているアンメットメディカルニーズの非常に高い疾患である「治癒切除不能な膵癌」の新たな治療選択肢として、患者さんの治療に貢献できると確信しております。

2011年7月1日 プレスリリース