2011年7月25日月曜日

大腸がん新薬は死亡リスク減少

新規抗悪性腫瘍薬「TAS-102」の臨床第Ⅱ相試験結果を発表-標準治療不応な進行再発大腸がん患者に対し生存期間を有意に延長-

大鵬薬品工業株式会社(本社:東京、社長:宇佐美 通)が開発を進める新規ヌクレオシド系抗悪性腫瘍薬「TAS-102」に関して、標準治療不応な進行再発結腸・直腸がん患者を対象とした臨床第Ⅱ相試験の 結果が、第9回 日本臨床腫瘍学会学術集会(横浜)において発表されましたのでお知らせします。 (抄録番号10428)

本試験は、フッ化ピリミジン系薬剤、イリノテカンおよびオキサリプラチンを含む2レジメン以上の標準化学療法に不応となった切除不能な進行再発結腸・直腸がん患者172名を対象とし、プラセボ対照の二重盲検ランダム化比較試験でTAS-102の延命効果を主要評価項目として評価しています。その結果、 TAS-102投与群ではプラセボ投与群に比べ全生存期間が延長し[全生存期間 中央値:9.0ヵ月対6.6ヵ月]、死亡のリスクも有意に減少しました [HR=0.56,p=0.0011]。また、治療関連死は認められず、最も高頻度に認められたCTCAEグレード3以上の薬物有害反応は好中球減少 であり、下痢や倦怠感、悪心などは10%以下でした。

大鵬薬品は今回の試験成績を踏まえ、確立された治療法がない大腸がん患者さんに本剤を一日も早く提供できるようグローバル開発を進めてまいります。

2011年7月25日 プレスリリース