2011年7月7日木曜日

陽子線治療がん治療費を減免

「水平照射」で前立腺がん治療開始 県立病院陽子線センター

福井県立病院陽子線がん治療センター(福井市四ツ井2丁目)は6日、前立腺がんを対象に水平方向から陽子線を照射する「治療室1(水平照射室)」での治療を開始した。3治療室のうち2室が稼働したことになり、1日に受け入れ可能な患者は2室で計35~45人程度に倍増した。

同センターは3月7日、360度どの角度からも陽子線を照射できる「回転ガントリー」を備えた「治療室2」1室で治療を開始。受け入れ可能な人数は1日15~20人程度だった。5日までに20人が治療を受け、うち17人が治療を終えている。

治療室1は照射装置が固定されており、主に前立腺がんが対象。装置 の調整や技師の訓練が終わったことからこの日、治療を始めた。県内の60~70代患者4人が事前に体に合った固定具などを準備し、1回目の照射を受けた。 今後2カ月弱かけ、毎日1回計37回の照射を行う。治療費は260万円で、県内患者は25万円の減免措置がある。

「治療室3」は、がん病巣の断層画像を活用し、より正確に照射できる「積層原体照射システム」などを構築中。2013年度中の治療開始を目指している。

2011年7月6日 福井新聞