2011年7月25日月曜日

がん細胞を攻撃する免疫を活性化

皮膚がん 新たな免疫療法 京大グループ開発

京都大大学院医学研究科の門脇則光准教授(血液・腫瘍内科学)らのグループは19日、皮膚がんの悪性黒色腫(メラノーマ)が進行した患者に対し、 がん細胞を攻撃するリンパ球の働きを活性化させる新たな免疫療法を開発したと発表した。今月から患者10人を対象に臨床研究を始め、安全性と有効性を検証 する。
グループによると、メラノーマは、副作用の強い抗がん剤などの化学療法以外に治療法が乏しい。
開発された治療法 は、免疫反応を高める「樹状細胞」がリンパ球を強く刺激するのが特徴。患者の血液を体外で培養して分化させた樹状細胞に、病原性のないメラノーマの細胞を 投与し、さらに免疫を増強する抗がん剤を併用してリンパ球の働きを強める。副作用が少なく、治療効果の長期持続が期待できるという。
門脇准教授は「効果が確認できれば、患者の生存期間の延長につながる」としている。
2011年7月20日 産経新聞