2012年3月9日金曜日

最新の がん治療設備を東北初導入

山形県に重粒子線がん治療施設の構想
山形大に来月に準備室

重粒子線がん治療は、最新のがん治療機器で、精度が高く効果が大きいながらも、副作用の殆ど無い、夢の次世代がん治療機器だ。 北海道・東北では初の設置となる「重粒子線がん治療施設」を山形大学医学部に設置する構想を推進するため、設置準備室を4月1日に設置する。室長には、3月末で国立がん研究センター理事長を退任する嘉山孝正教授(62)が就く。

 嘉山教授は前 山形大学医学部長で、2004年ごろから付属病院への重粒子線がん治療施設の導入を提唱してきた。準備室は学長直属とし、スタッフは嘉山教授ら数人の予定。

 施設の導入費用が高額で約250億円が必要。さらに、維持費用として、年間18億円が不可欠との見込み。患者の治療費はそれでも1人約300万円と言われている高額医療なのだ。

 準備室では各メーカーの機器の評価や運用スタッフの規模、資金調達などについて検討する予定。

重粒子線がん治療は、がん細胞に重粒子線を照射して死滅させる治療法で、肺や前立腺など体の深部のがんを切らずに治療できる。