2012年3月16日金曜日

中部地方で初の最新がん診断機器を導入

がん転移、正確に診断する次世代PET-CT装置

最先端のがん診断が可能となる「次世代PET-CT装置」を、中部地方の医療機関では初めて富大附属病院が導入した。画像撮影時間は従来の半分に短縮され、従来より小さながん腫瘍(しゅよう)を発見できる程に性能が向上した。病院は新しい装置を有効活用して、分子レベルのがん治療に役立てたいと話している。

この最新のがん検査装置はドイツ・シーメンス社の最新型で、設置費用も含めた総額で約2億6千万円。1日6人程度の検診が可能で、一般の検診費用は90,750円。

がんの活性度や悪性度などを診断できるPET(陽電子放射断層撮影)とがんの形や大きさが分かるCT(コンピューター断層撮影)を行える。 撮影時間は計10~15分程度と短く従来の半分。撮影感度が向上したために画像の精度も高まり、リンパ節に転移したがん腫瘍については、従来の半分の大きさの5mm大でもがんの判別が可能となった。

また、患者が入る装置の口径は、閉所恐怖症や肥満気味の利用者にも対応できるよう従来より20センチ大きい77cmとなった。CTは体を40列にスライスして断層撮影した画像を診断する方式で、放射線被曝の低減化も図られた。